2024年冬CCS特集:レビティジャパン

クラウドでデジタルラボ、周辺ソリューションを拡充

 2024.12.03−レビティジャパンのシグナルズソフトウェア事業部は、「Revvity Signals」ブランドのもと、電子実験ノートを含む「Signals Research Suite」を中心に、実験やデータ収集の自動化、データ科学の標準ツールである「Spotfire」を利用したデータ解析など、次世代のデジタルラボを実現するクラウド型のトータルソリューションを強化。製薬業向けの規制対応で必要となるコンピューター化システムバリデーション(CSV)に対応するためのプロフェッショナルサービスにも力を入れている。

 Signals Research Suiteには、電子実験ノートの「Signals Notebook」、データレイク機能を備えた次世代意思決定統合プラットフォーム「Signals Inventa」、実験装置から出力されるデータの入力から分析・解析までのワークフローを実現する「Signals VitroVivo」が含まれており、ワンプラットフォームで医薬品開発のDMTA(設計・合成・評価・分析)サイクルを強力にサポートすることができる。低コストで拡張性に富んでいるというクラウドの良さを生かし、日本でも確実に浸透が図られている。

 これに加えて周辺のソリューションを広げており、電子ノートで外部のCRO(医薬品開発受託機関)などとのセキュアなデータ連携が可能となる「Signals Synergy」、ラボ内の各種機器から収集したデータを電子ノートに統合する機能を持つ「Signals DLX」などが登場している。DLXは国内でPoC(概念実証)プロジェクトが実施され、来年度には採用の見込みが立っているという。

 さらに、臨床試験におけるデータプラットフォームとして、各種臨床データの統合、標準化、データレビューのワークフローを実現する「Signals Clinical」の浸透に力を入れる。また、来年後半になる予定だが、バイオプロセスによる医薬品製造を規制対応で支援する「Signals LabGietics」も開発中である。

 一方、化学・生物学研究者向けトータルパッケージである「Signals ChemDraw」は管理しやすい年間ライセンスで提供されており、大学向けにはSignals Notebookが含まれていて、電子ノートを教室や研究室で使用することが可能。学生のうちから電子ノートに慣れることができるので、企業の研究職に就いた際の利点になるほか、教員側からも学生の研究課程の進捗がわかりやすいと好評である。大学を対象としたセミナー等も実施しており、引き続き採用の拡大を狙っていく。


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