2025年冬CCS特集:パトコア

AIエージェントで支援、モダリティ対応のDB好調

 2025.12.03−パトコアは、創薬研究を支援する先進ITソリューションベンダー。ケムインフォマティクスの専門的なノウハウを基盤に、CABC'S(カブクス)グループの高度なソフト開発・運用力も組み合わせてイノベーションを推進している。

 とくに、来年に向けての注目製品が、シンガポールのPatsnap社が開発しているAI(人工知能)エージェント「Eureka」。ハルシネーション(事実と異なる回答)を抑えた専門特化型のAIで、特許や文献などの情報をもとに、研究開発、知的財産、新材料、ライフサイエンスといった領域をカバーする多種多様なAIエージェントが揃っていて、利用者がやりたいことを代行してくれる。

 例えば、研究開発では、研究の方向性を確定したり、有望な技術領域を発掘したり、知財関係では新奇性を評価したり、特許出願書を作成したりすることも可能。複雑で長大な特許文書を簡単に要約できるほか、特許中の構造式を抽出してSDファイルに変換したりすることも容易だ。対話型の大規模言語モデル(LLM)に対するように自然語で質問でき、専門的な文脈に沿って質問を深掘りしていくような選択肢も提示されるので、使い方もわかりやすい。すでに1万5,000以上の企業や研究機関で使用実績があり、実際に操作できる展示会などでは良い反響が得られている。毎週のようなアップグレードされているため、正確性・有用性も増しており、日本語での質問にも的確な答えを返すという。

 また、印エクセルラの世界最大のマニュアルキュレーションされた構造活性相関(SAR)データベース「GOSTAR」の注目度も高い。低分子創薬向けの「GOSTAR Small molecules」に加え、創薬モダリティに対応した新たなデータセットを用意したことが好評の理由で、標的タンパク質分解酵素(TPD)に対応した「GOSTAR TPD」、抗体・ペプチド・核酸医薬研究に向けた「GOSTAR Large molecules」をラインアップ。開発元では、データ駆動型創薬を最適化する目的で、データ変換、データ解析・生物学的解釈、バイオインフォマティクスのためのプラットフォーム構築などのサービスも提供しており、とくに機械学習用にデータをクレンジングするサービスが国内で注目されているという。

 一方、自社開発製品では、試薬管理システム「Climson Plus」を来年1月から本格展開する。湘南ヘルスイノベーションパーク(湘南アイパーク)内で利用できるクラウドサービスとなっており、試薬や研究用の消耗品などを含め、購買から在庫管理までを一括して行うことが可能。試薬カタログは常に最新情報にアップデートされており、法規制チェックも可能。一般向けのシステム提供も順次進めていく。

 なお、同社の主力事業であるハンガリーのケムアクソン製品については、11月にドイツで行われたユーザー会で新情報が開示され、親会社になった米サターラの創薬情報プラットフォーム製品「D360」と、ケムアクソンの化合物デザインプラットフォーム「Design Hub」の統合計画が示された。創薬モダリティ対応などの機能強化を進めつつ両製品の連携を図り、2027年に統合製品「Certala Discovery」が登場する予定だという。


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